革を最もよく知るのは誰か・・・といえば、革を生み出すタンナーであると言えます。
原皮をなめし、染色等の加工を施し、製品となる「革」を生み出すタンナー。(なめしに関してはこちら⇒なめし)
そんな日本のタンナーの御紹介です。(世界のタンナーに関してはこちら⇒世界の名門タンナー)
兵庫県姫路市
兵庫県姫路市の高木地区には、全国の約30%に当たる80社以上のタンナーが集中しています。
時に、姫路近辺で作られた革の事を「姫路レザー」と呼ばれる事が有りますが、厳密には「姫路レザー」という企業は存在しません。
「姫路レザー」という名称は、(株)栃木レザー(旧栃木皮革)というタンナーの革が「栃木レザー」と呼ばれる事はら派生した名称と思われ、時に混同、混乱が生じますが、姫路レザーと言う会社は存在しないという事は覚えておきましょう。(ただ・・・栃木レザーに対抗する意味で「姫路レザー」と名付けて販売する小売店やメーカーが存在したり、姫路近辺で作られた革の事を「姫路レザー」と名付ける事例も有る様です。「栃木レザー」は(株)栃木レザーというタンナーの革ですが、「姫路レザー」は、漠然と姫路周辺のタンナーの革という事になります。)
閑話休題、兵庫県姫路市及び、周辺のタンナーの紹介です。
新喜皮革(しんきひかく)
新喜皮革(しんきひかく)は、コードバンを一貫生産している世界的にも希少なタンナーです。
また、新喜皮革(しんきひかく)では、工場内に工房を設け、「ウォームスクラフツマニュファクチャー」という独自ブランドを展開、バッグや財布等の革製品を手掛けています。
三昌
兵庫県姫路市にて1971年から革を作り続けている三昌。
三昌では、ステアやキップ等の牛革の他、ゴート(山羊)、シープ(羊)、バッファロー等、数多くの種類の革を作っています。
また、「播蛮キップ」というオリジナルレザーの開発も行っています。
オールマイティー
兵庫県姫路市に工場を構えるオールマイティーは、イタリア・ミラノで開催された革の見本市「MIPEL THE BAG SHOW」に鞄を出品し、タンナーとして初めて入賞した事で注目を集めた会社になります。
オールマイティーは、ジャケットやシャツ、鞄等、アパレル関連で使用する革を多く手掛けている他、良質なデザインの製品を作り続けています。
中嶋皮革工業所
中嶋皮革工業所は、兵庫県たつの市で1955年に創業した老舗タンナーになります。
個性的な革にこだわりを持つ中嶋皮革工業所の「エンボスシリーズ」は、牛革ながら、エキゾチックレザーの様な風合いです。