革製品の魅力、面白さのひとつに、革の種類の多さ、多種多様という点が挙げられます。

革製品になりえる動物の原皮は様々なモノが存在し、それぞれが明確な個性、違った風合いと表情を持っています。

一例とし、牛革一つを見てみても、牛の年齢によって驚くほど質感に差があります。(市場の原理と言うか、値段も大きく違う・・・というのは野暮ですかね。。。)

ここでは、革の種類と特徴に関して記してみようと思います。

牛革

革製品の代名詞と言ってもよいかもしれない「牛革

おそらく、牛革は誰しも手にしたことがある最もスタンダードな素材と言って良いのではないでしょうか?

事実、世の中に流通している量は、牛革が最も多いです。

ですが、革製品が好きな人にとっては、いわゆる牛の革を「牛革」とひとくくりにする事に抵抗がある人が多いかもしれません。

牛革の場合、生後6ヶ月以内の牛の革は「カーフ」、生後6ヶ月~2年位までの牛の革は「キップレザー」etc.と、原皮を取った牛の年齢によって、細かく分類されているからです。(出世魚みたいですね。)

何故分類されているか・・・これは、分類しなければいけないからなのです!

それ位、年齢によって革の表情や質感が大きく違うのです。

また、耐久性にも違いがあるので、使い方も変わってきます。

ここでは代表的な牛革5種類について、簡単に記します。

ベビーカーフ

ベビーカーフは生後3ヶ月程の子牛の革で、牛革の中でも極上の存在とされています。

人間でも子供の肌のほうが大人に比べてキメが細かい様に、ベビーカーフの魅力はキメ細かさと、そして銀面の滑らかさにあります。

厚みが1mm前後と薄いため、雨や傷には弱いですが、柔らかな質感は群を抜いています。

カーフ

カーフは生後6ヶ月以内の子牛の革で、高級革製品の代名詞と言っても良い素材です。

成牛に比べて銀面は滑らかで、また、表面に傷も少なく大変しなやかです。

牛革の中でも貴重とされ、一般的には高級な革小物に用いられる事が多い素材です。

因みに、管理人WalletLaboが愛用するココマイスターのナポレオンカーフは、その名の通り「カーフ」を素材とした財布になります。

ココマイスター・ナポレオンカーフ アレッジドウォレット

キップ

キップは生後6ヶ月から2年位までの牛革になります。

子牛と成牛の中間にあたる為、カーフよりも肉厚で強度がありつつも、成牛よりもきめが細かく美しいという、耐久性と美しさのバランスを兼ね備えた素材と言えます。

因みに、管理人WalletLaboの連れが愛用しているココマイスターの「ロゼクロコブレンターノ」は、キップレザーを使った逸品になります。

ココマイスター・ロゼクロコブレンターノ

ステアハイド

ステアハイドは、生後2年以上の雄牛で、生後3~6ヶ月の間に去勢されている牛の革になります。

去勢され、気性が大人しくなり、ほとんど暴れずに育っているために、成牛ですがキメ細かい美しさを持つ素材になります。

ブルハイド

ブルハイドは、生後2年以上の去勢されていない雄牛の革になります。

非常に厚みがあり、繊維組織も粗いので、柔らかさには欠けますが、耐久性は抜群です。

男らしさを演出するタフな革という印象のある馬革

ホース(Horse)

銀面の繊維は牛に比べると粗いとされています。

また、馬は活動的なために、傷が多く見られますが、傷の無い上質なモノは、高値で取引されます。

また、前脚周辺(フロントクォーター)の部分は柔軟性があります。

コードバン

コードバンは、1頭の馬から2枚しか取れない為、大変貴重とされる臀部の革になります。

コードバンは、革の中でも随一の強度を誇り、また、とても美しさも兼ね備えた革である為、「革のダイヤモンド」、あるいは「幻の革」と呼ばれたりもします。

山羊(ゴート)

密度の高い繊維としなやかさを持つ山羊革、ゴート(Goat)。

銀面には細やかなシボが並び、ゴートならではの表情を放ちます。

薄くても強度は高く、そして使うほどにツヤを増します。

因みに、子山羊の革はキッドスキンを呼ばれます。

鹿(ディア)

日本では古来より武具として使われてきた素材の鹿革

鹿革は、湿気を吸い取る性質を備えているので、日本の気候と相性が良いとされています。

しっとりと吸い付く様な手触りと質感は独特で、耐久性もあります。

豚(ピッグ)

豚は、硬い毛が生えているために、なめした後に銀面(革の表面)には規則的な毛穴跡が残ります。

通気性に優れ、薄くて柔らかい豚革は、主にグローブや衣類に用いられます。

ワニ(クロコダイル)

エキゾチックレザーの王様とも言えるクロコダイル、ワニ革は高級感抜群、価格も高値です。

ワイルドで力強い班が一際目を引きます。

また、使用する部位により、班の配列や大きさが変わるのも天然革の魅力と言えます。

エイ(鹿革)

アカエイを中心としたサメの近縁種の革のエイ革・ガルーシャ。

表面は象牙質とエナメル質で構成されているので、宝石を散りばめた様な表情をしています。

非常に硬い素材のために、加工には高度な技術が必要な素材でもあります。

トカゲ(リザード)

小さく規則的に並んだ班紋が上品な印象を与えるトカゲ革・リザード。

トカゲの革は、爬虫類の中では適度に強度が有り、発色も良いので、実用性に富む素材になります。

ヘビ(ウォータースネーク)

表皮に小さな鱗が並び、鱗独特の凹凸が見られるヘビ革。

ヘビ革の質感は滑らかで、大きな革が取れることが無いので、小物に使われることが多い素材です。

ダチョウ(オーストリッチ)

まばらに配された突起、毛を抜いた後の羽毛跡があるダチョウの革は一目瞭然、唯一無二の存在といえます。

素材としては、軽さと丈夫さを併せ持ちます。

象革・エレファントレザー

象革・エレファントレザー

象ならではのダイナミックなシワやヒダが、ワイルドなシボとなっている象革・エレファントレザーは、堅牢さを併せ持つ革でも有ります。

生態保護調査目的で、やむなく捕獲されたごく少数の象の革のみが流通しているのが現状という、大変希少価値の高い革でも有ります。